CLOSE

OPEN

LINE

小さな学校の大きな挑戦

たまひじりのA知探Q 学びの玉手箱!
たまひじりのA知探Q 学びの玉手箱!
聖ヶ丘ニュース
校長

【校長ブログ】映画『僕の帰る場所』

 軍のクーデターから半年が過ぎたミャンマーですが、夏以降はアフガニスタンの報道に圧倒されて日本国ではミャンマーの情報が大きく減っています。報道が少ないからといって、自由や権利を求めるミャンマーの人々に対する弾圧がなくなったわけでも、人々に危険がなくなったわけではありません。もちろん、多くの市民が民主的で自由で平和な生活を取り戻そうと思っています。彼らを支援する活動の第一は、ミャンマーの今を客観的に正しく知ることです。直接的に何か手を差し伸べることができなくとも、考えを伝えるだけでも十分です。そそういった支援活動の一つにミャンマーの人々を描いた映画鑑賞を通して考え、思いを馳せるという方法もあります。また、以前にもこのブログに書きましたが、コロナ禍さえなければ、毎週末はシネマコンプレックスで映画鑑賞したり、演劇を見るのが習慣化していただけに、なかなか出かけられず、このところは安いDVDを探してテレビでは上映されないような映画を鑑賞するに留まっています。そこで、今回はミャンマーを描いた作品を紹介しておきたいと思います。

 映画『僕の帰る場所』(監督:藤元明緒、104分)は、NPO法人日本・ミャンマーメディア文化協会が制作した作品で、第30回東京国際映画祭「アジアの未来」部門でグランプリを含む2冠を獲得しました。この夏、東京のミニシアター「ポレポレ東中野」を皮切りに全国で緊急上映されており、私も23(木・祝)NPOが主催する学習会で鑑賞する機会がありました。

 映画は、東京西郊の小さなアパートで生活する在日ミャンマー人一家の実話をもとに、幼い兄弟の姿を中心に難民生活の厳しい現実と移民・入国管理問題を描き出していています。まるでドキュメンタリーを思わせる映像は、日本での在日外国人、とりわけアジアなど発展途上国からの「移民」家族へのメタファーとなっています。日本で生まれ育った二人の兄弟は母語であるミャンマー語を話すことができず、かといって何度も難民申請をしても許可されず、ついに入国管理局に逮捕され収監されてしまいます。そうした生活に耐えきれず、母親は2人の息子を連れてミャンマーに戻るのですが…。

 この映画『僕の帰る場所』は、東アジア共生映画祭実行委員会と熊本学園大学が共催する「第10回東アジア共生映画祭 2021(2021.10.79)Zoom Videoで無料視聴が可能です。ただし、事前申請ですので、以下のアドレスから申請をお願いします.

https://forms.gle/X6J7FmFqJWW3kAay8